かっきぃーの雑記帳

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関ヶ原(司馬遼太郎)を読む

関ヶ原司馬遼太郎)、完読!

これまで、「新史太閤記」「竜馬がゆく」をはじめ、いくつかの司馬遼太郎作品を読んできましたが、とうとう今回「関ヶ原」も読み切りました。

 

司馬遼太郎の調査力・想像力・表現力の凄さにはあらためて驚愕。

 

豊臣秀吉の恩義を愚直に守る石田三成と天下統一の利を巧みに手に入れようとする徳川家康の戦いという構図を基本にしながら、そこに関わる数多くの人物を、章立てて細かく丁寧に描写。そしてまた、基本構図に組み込まれ、ストーリーが肉づいていく様子は、まさに司馬遼太郎の「史実の調査力」と「繋ぎ合わせる想像力」の掛け合わせの賜物。これが軽く20人は超えるほど多くの登場人物について詳細に書いてあるため、相当の読み応え。

 

司馬遼太郎作品の特徴である「登場人物を通じて、現代日本を生きるわれわれが今後どのような生き方をしていけばよいのかを示唆してくれる点」も要所要所に。

 

◆猪突猛進の正面突破ではなく、地道な根回しの重要性

◆人の考えや動きを正しく読み(誘導し)行動する戦略性

◆人心を掌握するふるまい方

 

などはよく見るシーンだったように思います。ただ、そこで出てくる徳川家康のやり方はあまり好きではなかった。徳川家康のタヌキおやじ描写に代表されるように、ウソをついて裏切らせたり懐柔したり、世間を味方につける都合のよい噂の流布というやり方。

 

天下掌握のチャンスを忍耐強く静かに待ち続け、機が熟すと同時に、天下を我が物にするためにあらゆる手段を尽くし実現するという、徹底さと戦略的考えは成功するために必要なこととは思いつつも、ウソをついたり、騙したりというやり方は、なんかズルくて好きではない。石田三成のあくまで恩に報い義で行動する方がボクは好きですね。

 

というように、徳川家康が本当にそうだったからなのか、司馬遼太郎の言いたかったことを代弁させたのか、今となってはなんとも言えないですが、あながち間違ってはいないと思わせるのが司馬遼太郎の書き方。 司馬遼太郎の旨みが次々と襲ってくる「関ヶ原」はやはり深いですね。もう一回読むと、きっと理解が深まると思うので、数年後もう一度読んでみようと思います。



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