図書館で偶然、目に留まったのが、この『計画感染(大原省吾)』。
新型コロナウイルスにより生活様式が一変し、数か月前からは思いもよらぬ社会になっている今、妙にリアルタイムな気がして、読んでみました。
『計画感染』(大原省吾)[2016年4月初版]
二百四十五名の命か、首都圏壊滅か…。未知のウィルスを運ぶ巨大な脅威と化した七二六便!パンデミックを恐れる政府が秘密裡に下した決断とは?鍵を握るのは、記憶を失った乗客の男―。(「BOOK」データベースより)
未知のウイルスの登場
首都壊滅
パンデミック
こんなキーワードが今の世界とリンクして臨場感を増しています。さらに、
ウイルスが人為的にばらまかれた疑惑
政府による隠ぺい
暗号解読
などの謎とそれらに纏わるいくつかの事件。
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この物語で最も緊迫する飛行機で起こったパニックの冒頭シーンがプロローグとして頭出しされたあと、2週間前にさかのぼる。日にちと場所を追いながらこの飛行機でのシーンにつながっていく。このスピード感はたまらない。中盤からはページをめくることも止められず、一気に読破。
特に興味をもったのが【原因】と【幕引き】のカタチ。
いくつもの謎がストーリーの進展とともに分かってきて、繋がっていく爽快感は期待を超える内容でした。登場する人物の覚悟や葛藤などの想いも見どころ。
初版の発行は2016年4月と4年前。新型コロナウイルスで混乱している今は、より現実感があって、いろんなことを考えさせられる一冊です。
おすすめ。
どうも現在は『首都圏パンデミック』とタイトルを変えて出版されているようです。
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今週のお題「読書感想文」