かっきぃーの雑記帳

おもしろき こともなき世に おもしろく

読書

東野圭吾のパラドックス・ミステリー3選

東野圭吾作品でときどき出てくるSF小説。サイエンス・フィクション(SF)だと頭では理解しつつも、現実の出来事のように没頭できる世界観は東野圭吾のなせる技。その中でも時空を超えたパラドックス系作品には現実以上の臨場感が広がります。 そんな東野圭吾…

アイデアは寝かせておく、の意味 『思考の整理学(外山磁比古)』より

1986年出版という約35年前の本でありながら今でも売れ続けているという『思考の整理学(外山磁比古)』を私も読んでみました。 アイデアを生み出す、考えをまとめて整理するという類の本はこれまで何冊も読んできましたが、この本は具体的な事例や描写が多く…

ハラスメントの切り口で企業の闇を暴いていくエンタメ企業小説『ハラスメントゲーム(井上由美子)』

最近、企業小説にハマっています。 といっても、池井戸潤ばっかりだったけどな! 池井戸潤小説は銀行を舞台にしていましたが、これはタイトルどおりハラスメントがテーマ。 セクハラ、パワハラだけでなく、 モラルハラスメント(モラハラ) カスタマーハラス…

できる分けがない!と誰もがいう困難を乗り越えていく小説『レバレッジ!(大原省吾)』の涙と達成感

絶対に失敗するに違いない!できる分けがない!と誰もが口を揃えていう困難を乗り越えていく映画や小説が実は好きなんです。 むしろ燃えます。 先日読んだパニック小説『計画感染(大原省吾)』(改題「首都圏パンデミック」)のスピード感と爽快感をふたた…

東京を封鎖して感染源を徹底隔離。クライシス小説「首都感染(高嶋哲夫)」

二〇××年、中国でサッカー・ワールドカップが開催された。しかし、スタジアムから遠く離れた雲南省で致死率六〇%の強毒性インフルエンザが出現! 中国当局の封じ込めも破綻し、恐怖のウイルスがついに日本へと向かった。検疫が破られ都内にも患者が発生。生…

半世紀前に刊行された「日本沈没(小松左京)」。今も楽しめる3つの魅力!

1973年(昭和48年)に刊行され、いくつもの賞を受賞し、映画化(しかも2回!)、テレビドラマ化、ラジオドラマ化された「空前の大ベストセラー」とも評された小説。 もう半世紀も前に出版された本ですが、たびたび話題になってましたし、何より、 私の好み…

絶望を乗り越える!産業スパイ小説・鷹野一彦シリーズ「太陽は動かない」「森は知っている」「ウォーターゲーム」(吉田修一)

絶望の中でも、最後まで生きることを諦めない! 産業スパイ小説というのを初めて読破しました。しかも、シリーズ3部作をすべて完読。 産業スパイは、私にとってあまり馴染みがない業界! 馴染みがあっても困る! スポンサーリンク // 謀略・誘惑・疑念・野…

半沢直樹は二度 楽しめる。半沢ロスになってしまったら池井戸潤小説を。

人の生き方を軸にした企業小説、池井戸潤の世界 2013年にTBS系で放映された『半沢直樹』は、リアルタイムに見ていなかったものの、「倍返しだ!」という決めゼリフとともに世間を賑わしていたので、よく覚えていました。 やられたらやり返す、倍返しだ!! 原…

新型コロナ禍の現在と交錯し、不思議な感覚を覚えるパンデミック小説『バベル(福田和代)』

新型コロナウイルスで猛威で、すっかりと世の中の構造が変わってしまいました。まさに小説の世界のようです。ということで、ここ最近、ウイルス感染拡大が題材になっている 小説を読みまくっています。 今回はその第2弾「バベル(福田和代)」を紹介します…

新型コロナウイルス時代の今、妙に現実味を感じるパニック小説『計画感染(大原省吾)』を一気に完読!(改題「首都圏パンデミック」)

図書館で偶然、目に留まったのが、この『計画感染(大原省吾)』。新型コロナウイルスにより生活様式が一変し、数か月前からは思いもよらぬ社会になっている今、妙にリアルタイムな気がして、読んでみました。 計画感染 作者:大原省吾 発売日: 2016/04/23 メ…

30年以上ぶり!懐かしの「ぼくらの七日間戦争」

新型コロナウイルスの影響でGW明けに開館する予定だった図書館が当面閉館となりました。 まあ、しょうがない。想定の範囲内。 前回、『1Q84 (村上春樹)』が文庫本6巻中4巻で取り残された話を書きましたが、その後も読書欠乏症が続いておりました。 なんや…

はじめての村上春樹。流行おくれの1Q84の世界。そして、不思議な世界に取り残される。の巻

はじめての村上春樹。流行おくれの1Q84の世界。 図書館で『1Q84 BOOK1前編(村上春樹)』(文庫本)を借りてみました。 いつもは東野圭吾や池井戸潤を好んで読んでいて、村上春樹は読んだことはありません。もちろん、名前は知っていましたし、約10年前に『1…

『世界のクルーズ旅』で地球を満喫。

旅に出たいけど、なかなか機会を作れないなー、というときには『世界のクルーズ旅(日経ナショナルジオグラフィック社)』がおすすめ。 一生に一度だけの旅discover 世界のクルーズ旅 (一生に一度だけの旅 discover) 作者: ナショナルジオグラフィック 出版…

娘に負けないように。独学流囲碁のススメ【2】。13路盤で大局観を身につける!

k-create.hatenadiary.com 前回、「娘に負けないように。独学流囲碁のススメ。」ということで、主にルールを覚えるところから、ひと通りの型を知るところまでの書籍を紹介しました。 あの記事を書いた後、本棚を整理していると、さらに1冊の本がでてきまし…

東京の地下鉄道のミステリー

今週のお題「読書の秋」で紹介のあった 韓隅錦矢 (id:kiha-gojusan-hyakusan)さんの記事を読んで、激しく興味をもったので、私も読んでみました。 kiha-gojusan-hyakusan.hatenablog.jp 最近、地下鉄に関する2つの動画を公開していて、東京の地下世界のふだ…

娘に負けないように。独学流囲碁のススメ。

もう6年ぐらい前になりますが、娘が5歳になったときに近くの囲碁教室に通い始めましたが、私は五目並べが専門(?)で囲碁ができないため、これではマズイと思い一念発起。いろいろと囲碁関連の書籍を読み漁りました。 囲碁は奥深いので、いろいろな定石や技…

ドライブにも、原付ツーリングにも、空想旅行にも役立つ おすすめ旅本「ツーリングマップル」

「そうだ原チャリで行こう。原付バイクでいく紀伊半島一周ツーリング記」のときから利用しているツーリングマップルという地図があります。 ツーリングマップルを検索 この地図はツーリングする2輪車ライダー向けに「走って気持ちのよい道」、「景色がきれ…

松下幸之助に学ぶ

数年前に実家へ帰ったとき、父の本棚から拝借してきたのが「人を活かす経営(松下幸之助)」という文庫本。もともと1979年9月に刊行された本が、1989年12月に文庫本になって再登場したようです。今ではPHPビジネス新書ということで出版されています。 人を活…

ノーリスク・ハイリターンの成功原則 レバレッジ時間術

これまでに「レバレッジ・リーディング」と「レバレッジ・シンキング」を読んできました。 これらのシリーズはどれも「てこの原理(レバレッジ)」がキーワードになっています。今回はこれに続く本田直之氏のレバレッジシリーズの3冊目です。 レバレッジ時…

無限大の成果を生み出す4つの自己投資術 レバレッジ・シンキング

前回、少ない労力で大きな成果をあげるための読書法が書かれている「レバレッジ・リーディング」を紹介しました。 k-create.hatenadiary.com 今回、同じ本田直之氏のレバレッジシリーズ、「レバレッジ・シンキング」を読みました。少ない労力で大きな成果を…

てこの原理で効果100倍 レバレッジ・リーディング

愛読しているメルマガ「平成・進化論。」でよく出てくるキーワードが「レバレッジ」。これは「てこ」という意味で、少ない力で大きさ成果を生み出すことを指しています。 この「平成・進化論。」の中でもしばしば紹介されているのが、本田直之氏の「レバレッ…

学びになりそうな記事を集めてみました「かっきぃーの書斎」

「かっきぃーの旅行記」に引き続き、今日は「かっきぃーの書斎」というものをまとめてみました。とりあえず使えるエクセルVBAマクロ超入門など仕事に役立つ情報や読書の記録、ものづくりの記録などの記事を、これから継続的に集約していきたいと思います…

デザイナーでなくても、よいデザインをしたい!

やってはいけないデザイン [ 平本 久美子 ]価格:1944円(税込、送料無料) (2018/10/11時点) 楽天で購入 なかなかよい本を見つけました。『やってはいけないデザイン』。 プレゼン資料やポスター、広告などデザイナーさんにお願いせずに、自分自身で作る機会…

真実の近代史を知る ~ 日本の200年(上)(下)

そういえば近代史は中学、高校でも詳しく学んだ記憶がありません。さらっと触って終わりだった気がします(もう20数年も昔のはなしですが)。 戦国の時代や幕末のころの歴史は小説などで目にすることが多いですが、現代のさまざまな状況に直結する近代史につ…

よい発想をどんどん出していきたい!

よい発想を出していきたいとは誰もが思うこと。私もそのひとり。 ただし、アイデア発想法に関する本は、多種多様あり、いろいろ読んでみるものの、どれも同じような内容で、いまいちパッとしない。 ニーズはなにか、シーズはあるか。オズボーンのチェックリ…

発見!究極の焼酎 ‐ 美味しんぼが伝える焼酎の世界

美味しんぼで紹介された焼酎 長年ずっと読み続けている美味しんぼ。たんなるグルメのお遊び的な漫画ではなく、 調理の方法や食べ物の歴史・現状、 ちょっとした工夫から食べ物をとりまく社会問題までもが 対象にされているところが、幅広くかつ奥深く、 やめ…

司馬遼太郎の調査力・想像力・表現力の凄さに驚愕!関ヶ原(司馬遼太郎)を読む

これまで、「新史太閤記」「竜馬がゆく」をはじめ、いくつかの司馬遼太郎作品を読んできましたが、今回「関ヶ原」も読み切りました。 司馬遼太郎の調査力・想像力・表現力の凄さにはあらためて驚愕。 スポンサーリンク // 豊臣秀吉の恩義を愚直に守る石田三…

司馬遼太郎の調査力・想像力・表現力の凄さに驚愕

以前は歴史小説を読むなんてことはありませんでしたが、数年前から日本の歴史に興味がわきはじめ、「信長の棺(加藤廣)」や「日本の200年 徳川時代から現代まで(アンドルー・ゴードン)」、「新史太閤記(司馬遼太郎)」などを読んできました。 「新史太閤…