【原チャリで行く1】紀伊半島ぐるり春合宿下見Project(その5):和歌山県、はいりまーす!
県境にある県名の標識を見るとつい、、、
阪南市のあたりで国道26号線に再び合流。大阪府の南端・岬町を通過し、そこからは少し内陸に入り、和歌山県に突入。県境にある県名の標識を見るとつい、
『和歌山県、はいりまーす!』
と誰にも聞こえないのに叫んでしまいます。これが一歩一歩着実に進んでいることを示す道しるべ。モチベーションが上がります。
少し走ると、和歌山城が見えてきました。
和歌山城のそばにある定食屋のような店で食事がてらの休憩です。ちょうど和歌山ラーメンが流行る少し前だったので、和歌山ラーメンは食べていません。
本州最南端・潮岬へ
ちょうどこの数年前にできて話題になっていたポルトヨーロッパを横目に見ながら国道42号線(熊野街道)に入ります。途中、阪和自動車道に入るとショートカットができ、時間の短縮になるのですが、やはりそこは原チャリの泣き所。高速には乗れませんので、国道42号線をテンテケテケテケと走ります。
和歌山県に入るとのどかな町並みになり、ところどころで「釣り」とか「エサ」などという看板に出会います。結構、遠くまで来たなあと実感。
御坊市から田辺市そして潮岬と国道42号線は海岸線を走ります。一般道でありながら、信号がほとんどなく、あってもいつも青という状態で、走り出すと止まらない。30分ぐらい止まらなかったときもありました。
原付のハンドルのところにはポケットがあり、そこにはいつもツーリングマップルとともに2リットルの水が入っていて、のどが渇くと潤していましたが、信号で止まらないと飲めません。たまに信号で止まると、ヒロシと話をしたり、水を飲んだりと、短い信号待ちを慌しく過ごします。
ここで一気に距離を稼ぎ、夕方前には潮岬に到着しました。本州最南端です。もうすぐ夕暮れという、景色の楽しめるギリギリのタイミングでした。
でも、もう夕暮れ。今日のうちに新宮までは行ってしまいたい。あと約50km程度あります。もうひと頑張りだ。と自分に言い聞かせ、暗くなった熊野街道をひた走ります。
【原チャリで行く1】紀伊半島ぐるり春合宿下見Project
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【原チャリで行く1】紀伊半島ぐるり春合宿下見Project(その4):いよいよ出発のとき
いよいよ出発のとき。朝起きるとうっすらと雪化粧。
いよいよ出発の当日。
心配なのは前夜から降っている雪。朝起きるとうっすらと雪化粧。
原チャリのカウルにも雪が残っている。とはいっても積もっているほどではないので、いざ出発。
マシンはYAMAHA JOG ZR(ヒロシ)とYAMAHA JOG APRIO TYPE2(かっきぃー)である。ともに50ccで7.2ps/7000rpmというクラス最高レベルの2ストエンジンを持つ名機である。
大阪名物・2重駐車
大阪府池田市を出発し、国道176号線(通称イナロク)を南下し、大阪の梅田の繁華街に入る。そこからは御堂筋を南下。御堂筋は南向きの一方通行で4つの中央車線と両側の側道、全部で6車線の道路である。原チャリなのでおとなしく側道を走るが、大阪名物の2重駐車が多くなかなか先に進めない。そこで、途中からは思い切って中央車線に。原チャリの問題は車の流れに乗りにくいことである。道路の制限速度が50km/hであろうが60km/hであろうが、原チャリは一律30km/h。厳密に速度制限を守っていると流れに乗れず危険なため、若干速度オーバーをせざるをえないこともあるが、そうすると頭にちらつくのが違反切符(通称:青きっぷ)。原チャリライダーの心の葛藤である。
御堂筋(国道26号線)を南下し、堺市で紀州街道(府道204号線)へ。紀州街道へ入り泉大津のあたりのコンビニで休憩。ここまで約1時間半。
「紀伊半島ぐるり春合宿下見Project」を皮切りにいろいろな原チャリツーリングに出かけたが、1時間半毎に休憩をしていると、一日に10時間以上運転していてもさほど疲れない。逆にまとめて3時間ぐらい運転していると、あまり運転していなくても、ドッと疲れが押し寄せる。長距離ツーリングのコツはいかに休憩をうまくとるかがポイント。このときは何も考えず、1時間半で休憩をとるがこれは今から思えば絶妙なタイミングである。
バイクツーリングでは信号待ちのときぐらいしか会話がないため、休憩時には途中の出来事をまとめて話をします。「初めて2重駐車を見た」とか、「御堂筋で中央車線に入るタイミングが難しかった」とかそんなたわいも無いことを缶コーヒーを片手に話しているとあっというまに30分ぐらい経ってしまいます。1時間半走って30分休憩。この調子でいくと、新宮到着はいつになることやら。時計を見ながら、さあ出発。次の休憩は和歌山だ。
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【原チャリで行く1】紀伊半島ぐるり春合宿下見Project(その3):旅程・走行ルート概要
旅程
- そうだ原チャリで行こう。 計画:1997.1
- 500kmを越える紀伊半島周りの道のり 計画:1997.1
- いよいよ出発のとき 1日目:1997.2.19(水)
- 和歌山県、はいりまーす。 1日目:1997.2.19(水)
- ようやく新宮到着!思えば遠くに来たもんだ。 1日目:1997.2.19(水)
- 海岸線や山間部、田舎道を快適ツーリング。いよいよ伊勢へ。 2日目:1997.2.20(木)
- 山を越えて大阪へ。 3日目:1997.2.21(金)
旅のメモ
日時 | 1997.2.19(水)~21(金) |
車種(メンバー) | ライブDio ZX/HONDA(ヒロシ) JOG APRIO TYPE2/YAMAHA(かっきぃー) |
走行距離 | 721.1km ・往路:537.4km(紀伊半島周り) ・復路:183.7km(山越え) |
走行ルート
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【原チャリで行く1】紀伊半島ぐるり春合宿下見Project(その2):500kmを越える紀伊半島周りの道のり
ルート選定はどうする?
原チャリで下見に向かうのは、ヒロシと私の二人。
ホテルに宿泊するということは、いきあたりばったりという訳にはいきません。詳細に計画を立てて、余裕を持った計画にする必要があります。そこで、地図を見ながら詳細計画を練ることにしました。
さっそく本屋さんに地図を買いに行くと『ツーリングマップル』というバイク用の地図がありました。走って気持ちのよい道、景色がきれいなところ、美味しいところなど、2輪ライダーのクチコミ情報が記載されています。有料道路も原付が通行可能かどうか、また原付の通行料金も併記されているので、原チャリライダーにとっても美味しい情報満載。早速、関西編を購入。
そこで判明したのはその長い距離。
なんと!500km超もあるではないですか。
国道1号線(大阪・梅田~東京・日本橋)の総距離543.1kmとほとんど同じ距離!
当初は朝早くに出発すれば、夕方には到着するかと思っていましたが、さすがに無茶なことがわかり、途中で1泊する計画に変更。1泊目は新宮にしようということになりました。状況により計画変更の可能性もあるということと、できるだけお金をかけないということと、できるだけ話のネタができるようにと考え、野宿をする計画にしました。新宮なら砂浜もあるだろうし、海岸で寝ればなんとかなるだろう。ということで。
2月ですけどね。
一日目は大阪~新宮の約350km、二日目は新宮~伊勢の約170kmが予定走行距離です。伊勢から大阪は三重県伊賀市や京都府の南端を通過し、約180kmの山越えルートで帰る予定です。最悪の場合は部長のタケにギブアップコールを送り、近鉄特急でいってもらうバックアップ策も用意しながらの計画です。
さあどうなることやら、どきどきわくわく原チャリツーリング第一弾「紀伊半島ぐるり春合宿下見Project」の始まりです。
ツーリングマップルシリーズ
走って気持ちのよい道、景色がきれいなところ、美味しいところなど、2輪ライダーのクチコミ情報が記載されており、ドライブ・ツーリングのお供には是非準備したい。2輪車が対象であり通行料金などには注意する必要があるが、クルマでのドライブにも是非そろえておきたいシリーズ。
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【原チャリで行く1】紀伊半島ぐるり春合宿下見Project(その1):そうだ原チャリで行こう。
そうだ原チャリで行こう。冗談半分の思いつきを実行に。
大阪に住んでいた大学2年生の冬。
そのころバドミントンサークルの幹部をしていて、春合宿の計画・手配をすることになった。行き先は「伊勢」。宿や体育館の予約や貸し切りバスの手配は部長のタケを中心に進めていたが、体育館の状況やホテルの食事、お風呂の快適さ、宴会場などを確かめるため、下見にいくことになった。
交通手段はどうするのか。
下見で泊まるホテルの宿泊費用はホテルが負担してくれるが、行き帰りの交通手段は自分持ち。貧乏大学生なので、いかにして安く移動するかが課題である。
各駅停車の電車を乗り継ぎ行くのか、クルマをもっている自宅通学のメンバーとともに行くのか・・・と検討の結果、
『原チャリで行こう』
原チャリとは、ご存知のように排気量が50ccの原動機付自転車。一人暮らしのメンバーが多く、一人暮らしの足はもっぱら原チャリ。リッター30km走る高燃費の原チャリは貧乏学生の必需品です。
冗談半分の思いつきを実行に移してしまうのは、このメンバーのすばらしいところ。
貧乏、金なし!
これまでに私は京都の実家と大阪の住まいの約40km(約1時間半)の行程を何度も往復したことはあったので、それを何回か繰り返せばいいんやろっていう感覚。
すると、さらにエスカレートをし、
『せっかくだから紀伊半島沿いにぐるっと行こうか』
誰や!そんなおもしろいこと言うの。
そりゃ、ヒロシやろ。
これがこれから始まる原チャリツーリング記の始まりです。
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そうだ原チャリで行こう!原付バイクでいくツーリング記。
旅の思い出を記録に残すシリーズ。ここでは大学時代に原チャリで巡った旅の記録をまとめていこうと思います。原チャリとは、ご存知のように排気量が50ccの原動機付自転車(いわゆる原付バイク)。大学時代の仲間には一人暮らしが多く、その足はもっぱら原チャリ。リッター30km走る高燃費の原チャリは貧乏学生の必需品。
冗談半分の思いつきで始まったこの旅も、思い出せるものだけで、15のストーリーがあります。ただし、具体的なルートや出来事までは思い出せないことも多く、まだフィルムカメラの時代のため、写真もほとんど残っていませんので、準備が整ったものから順番に公開していきたいと思っています。
原チャリで行くシリーズ
[長編]【原チャリで行く1】紀伊半島ぐるり春合宿下見Project(1997.2)
[長編]【原チャリで行く2】淡路島ぐるり旅~鳴門大橋を訪ねて(1997.4)
[長編]【原チャリで行く3】大阪発・浜松・箱根旅~3機のマシンが駆ける~(1997.5)
【原チャリで行く6】秋の紅葉を楽しむ嵐山・京都・宇治周遊(1997.11)
[長編]【原チャリで行く7】小豆島・讃岐・土佐 四国縦断(1998.3)
【原チャリで行く13】京都-川崎 爆走500km (1999.5)
【原チャリで行く14】川崎~奥多摩~秩父(1999.5)
【原チャリで行く15】東京湾ぐるり一周(1999.5)
ただいま準備中。
公開しましたら、都度リンクしていく予定です。タイトルと時期のみ紹介しておきます。
【原チャリで行く4】奈良の奥地へ~行者還トンネル~(1997.7)
【原チャリで行く5】山陰ひとり旅(1997.7)
【原チャリで行く8】青山高原・赤目四十八滝(1998.10)
【原チャリで行く9】高野龍神を行く(1998.11)
【原チャリで行く10】古道・暗峠
【原チャリで行く11】琵琶湖・彦根城 近江の旅
【原チャリで行く12】大阪-九州原チャ卒業旅行(1999.3)
マシン紹介
JOG APRIO TYPE2/YAMAHA(1995-1999)
50ccで7.2ps/7000rpmというクラス最高レベルの2ストエンジンを持つ名機。西日本を中心に西は天草(熊本)から東は木更津(千葉)まで、距離メータが2回転(2万キロ)以上するまで相棒を務めてくれた。
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